今回はオリジナルアニメ映画『プロメア』の感想についてお話します。ネタバレはしないので、観に行こうか迷っている方はちょっと読んでみてください。
『プロメア』はこんな映画
全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種〈バーニッシュ〉の出現だった。
あれから30年――攻撃的な一部の面々が〈マッドバーニッシュ〉を名乗り、再び世界に襲いかかる。
対バーニッシュ用の高機動救命消防隊〈バーニングレスキュー〉の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと〈マッドバーニッシュ〉のリーダー・リオ。熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は――。
『プロメア』は今石洋之監督と脚本家中島かずきさんによる完全オリジナル劇場アニメーション。『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』をつくったタッグでもあります。
どちらか一方だけでも観たことがあれば分かりますが、二人が生み出す作品はとにかくパワフル! 理屈を超えて魂を揺さぶる言葉がこれでもかと飛び出します。作中のセリフはつい真似したくなるくらいカッコイイ!
制作は株式会社TRIGGER(トリガー)。最近だと2018年に放送された『SSSS.GRIDMAN』が有名ですね。アフレコ中に声優さんのアドリブが面白ければ画を変えるという話もある、柔軟で強いこだわりを持った制作会社です。
とまあ基本情報はこれくらいにしておいて、さっそく語りたいと思います!
ド派手なアクション満載の映像が熱い!
『グレンラガン』では巨大スケールのぶつかり合い、『キルラキル』ではスピード感あふれる大立ち回りが魅力的で、心をわしづかみにされた方も多いはず。映画でもみせてくれるのか、気になるポイントですよね。
安心してください。アクションシーンは期待を裏切りらない出来栄えでした!
ダイナミックな映像が映画館のスクリーンでさらにパワーアップ! 圧倒されるシーンの数々に大満足でした。これこそトリガー作品、グレンラガンもキルラキルも好きなら確定で楽しめる作品と言ってもいいでしょう!
勢いの強さや特徴的な演出はハマれば抜け出せない反面、独特の世界観や展開に馴染むまでの時間は人それぞれかもしれません。しかし、見ている人をぐいぐい引っ張っていくパワーのある作品なので、退屈する時間はないと思います。
壮大で心を揺さぶる音楽が熱い!
作中の音楽を手掛けるのは澤野弘之さん。『進撃の巨人』『機動戦士ガンダムUC』など、いずれも印象的で作品を盛り上げる曲を手掛けています。
プロメアでも例に漏れず、素晴らしい音楽が流れていました。特にボーカル曲は圧倒的で、どれもぎゅっと耳と心を掴まれてしまいました。脳内で場面を振り返ると音楽もついてくるほど、記憶に刻まれています。
魂のこもったお芝居が熱い!
キャラクターボイスはTRIGGER作品でお馴染みの声優に加え、ヒロインにはTRIGGER作品初参加の佐倉綾音さん。主要キャラクターには脚本家の中島かずきさんが座付作家を務める『劇団☆新感線』に出演経験を持つ俳優が集結。
主役を務める松山ケンイチさんは熱量たっぷりに演じられていました。テレビの映画公開記念特番で知ったのですが、グレンラガンやキルラキルをご存知らしく、2作品の熱さをしっかりと分かってるお芝居が聞けました。
主人公のライバル役を務める早乙女太一さんは、柔らかさと芯のある声がキャラクターの見た目にしっかりマッチしていました。松山さんとの息もぴったりで掛け合いが面白かったです。
そして権力者の役を堺雅人さんが演じております。この方がね……すごいんですよ。作中で一番印象に残っていると言っても過言ではない、それが堺雅人さんのお芝居!
セリフや息遣いを聞いていると「声を当てている」というより「ドラマを演じている」ような雰囲気でした。キャラも立っていて、堺雅人さんの優しさに妙な安心感がありました。
だからこそ、ある場面で「ちょっ、ええっ!?」と驚かされるわけです。たしかにこの役は堺雅人さんがぴったり。むしろ堺雅人さんじゃなければ、ここまでのインパクトは出せないと思います。
一体何がどうすごいのか……ぜひ皆様の目で、耳でお確かめください。きっと意味が分かり、同じことを言いたくなるはず。「堺雅人さんがすごいから!」と。
まとめ
迫力満点のエンターテインメント作品『プロメア』。ここまで満足のいくアクション映画もなかなかありません、映画館で観て正解だったと思わせてくれる作品でした。迷っているなら観に行くことをおすすめします。圧倒的なパワーを味わってきてくださいませ!